不動産を相続した場合、被相続人名義の不動産登記簿を、相続人名義に変える
手続をしなければなりません。
この手続は、遺産分割協議が終わっていなければできません。
この手続を、「不動産名義変更手続き」といいます。
不動産の名義を変更しなかったために、トラブルや事件に巻き込まれて
しまうケースもありますので、速やかに名義変更の手続きを行って下さい。
不動産の名義変更の大きな流れは以下のようになります。
①遺産分割協議書で、相続財産の分割方法を正式に決定する
②登記に必要な書類を収集する
③登記申請書を作成する
④法務局に申請する
※間違いなく不動産登記を進めるために、専門家である司法書士に
ご依頼されることをお勧めいたします。
(当事務所にご依頼いただいた場合は、提携司法書士が代理いたします。)
預貯金通帳、有価証券、自動車等の動産も名義変更が必要です。
これらの名義変更にも、被相続人(故人)の除籍簿謄本、相続人の戸籍謄本、
印鑑証明書、住民票(写し)等が必要になります。
なお、不動産の名義変更は司法書士が行いますが、動産の名義変更は行政書士
が行います。 (もちろん、どちらも相続人自らが行うことも可能です。)
【預貯金】
遺言がある場合はその記述に従い、遺言がない場合は分割協議等に従って
名義変更します。
金融機関に死亡した旨の通知を出すと支払は停止され、預貯金を引き出すこと
はできなくなります。
預貯金の名義変更には金融機関ごとに所定の届出用紙があるので、
窓口でもらいます。
名義変更には、その口座を誰が相続できるのかが明らかにされている、
以下のような書類の提出が必要です。
●遺産分割協議に基づく場合
①金融機関所定の払戻し請求書
②相続人全員の印鑑証明書
③被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの連続したもの)
④各相続人の現在の戸籍謄本
⑤被相続人の預金通帳と届出印
⑥遺産分割協議書(相続人全員が実印で押印)
*原本提示してコピー提出で可
●遺言書に基づく場合
①遺言書(コピーでも可)
②被相続人の戸籍謄本
③遺言によって預貯金をもらう人の印鑑証明書
④被相続人の預金通帳と届出印
★通帳の名義人が死亡した旨の通知を金融機関にすると、金融機関は支払い
を停止します。
「死亡の通知をした場合」は停止するのですが、「通知をしなかった場合」は
停止されません。
相続人側から通知しない限り、金融機関が名義人の死亡を知ることはまず
ありません。
従って、実務上は、支払いが停止されると不便であるし、通帳の名義変更は
大変なので、死亡の通知はせずに現金で全ての預貯金を下ろして、協議の上、
分割を行い、口座残高はゼロにしてあとは放って置くことも多いのです。
しかし、相続人間のトラブルの元になりかねないので、きちんと手続を踏む
ことをお勧めします。
【有価証券】
株式取引をしていた場合は名義変更が必要です。
証券会社にも取引用の口座を開設しているので、その名義変更と相続する
株式の株主名簿の名義を変更します。
口座の名義変更は銀行口座の名義変更と手続きは似ています。
①証券会社所定の名義変更の届出用紙、
②相続人全員が名義変更を承諾した書面、
③相続人全員の印鑑証明書、
④被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの連続したもの)
⑤相続人の戸籍謄本、課税に関する死亡届出書等
なお、被相続人の口座を相続する人は新規に取引をを開始するものと
されます。 その所定の書類も提出が必要です。
【自動車】
車の名義変更も手間がかかります。
古い車の場合は車検の時まで名義変更をせずに置いておいて、廃車に
することもあります。
自動車の名義変更は「移転登録」といいます。廃車は「抹消登録」です。
移転登録や抹消登録は管轄の陸運支局で手続きを行います。
①移転登録申請書
②死亡した人の戸籍謄本(出生から死亡までの連続したもの)
③相続人の戸籍謄本、印鑑証明書、住民票の写し
④車検証、自動車賠償責任保険の証明書
⑤実印
⑥遺産分割協議書
(遺言による場合は遺言書)
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